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世に無明はびこる現実を悲しめど吾が裡にもあるをつとに寂しむ

台風の余燼の風に生まれては流るる夕雲の色彩変化(へんげ)

微かにも聞こえくるかなグリークのペール・ギュント組曲に脳漿波立つ

さざなみの志賀はともかくわが裡のなほ騒立ちてあるを寂しむ

とどろきて宇宙が二つに割るる夢 醒めて聞き入る秋の虫の音

万葉集最後の4巻は家持の歌日記とふ説 さもありなんとも

虫たちはそれぞれ鳴く場所を決めてゐて毎朝の歩を愉しませ呉る

いつしらにその実朱色にかがやける花水木に来る鴉の目当ては?

意外なこと世にはあるもの鳥類の祖先が恐竜といふもその一つ 恐竜ははるか昔に絶滅す されど鳥類としてその子孫が生く

細くほそく伸びゆきし飛行機雲なりしがやがて滝の太さに崩れてゆけり

思へらく「般若心経」はこれまでに何億回と唱へられけむ 幾億回も「般若心経」は唱へらる。その尊さの嵩(かさ)ならねども

やや心乾くにラベルの「亡き王女のためのパバーヌ」流れきて潤(うる)む

人類もいづれは滅する思へればその旺(さか)んなる今に在る幸よ

滔々ととうとうと流るる‘時の川’溺れまいとて懸命に泳ぐ

秋らしく冷えし朝(あした)は昨日まで多かりし虫の声も激減

にはかにも冷ゆる朝にも雀らは元気に集(すだ)く この平凡よし

現代の科学技術の粋ならむ月より‘地球の出’の鮮明写真 驚きつつ観たり月面より昇りくる青き地球のあまりの美貌

つひにつひに虫の音はたと止み果てぬこの秋一番の冷えとふ朝に

雲の間にやや小型なる虹かかる常とは逆配色にて不可解なりき

書斎まで雀の羽一つ舞ひ込みぬ何事ならむ・・外は風巻く

その寿命二時間といふ蜉蝣(かげろふ)も百年の人間も‘生’はただ夢

驚きは消費税じつは法人税減税の穴埋めにも使はれゐるとは

早朝の中天に浮かぶ下弦の月けざやかにしてありがてぬかも

次々と龍馬の‘偉業’の化けの皮はがされやがてその名も消えむ

‘138タワー’ゆ遠望する御嶽山 煙は見ずも冠雪はたしか 久々に妻とタワーより展望す濃尾平野や名古屋高層ビル群まで