2025年1月の短歌
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「不思議なり信心薄きを知りつつも新年の参詣を欠かさぬ群集」
地震と豪雨の二重災害に喘ぐ能登をテレビに観つつ実感すべし
老齢のボケ防止に御利益（ごりやく）あるといふ神社に参詣、これボケの始まり？
裏に建つ平屋の屋根の白々と二階に住む者を更に寒くす
「佛（ほとけ）」の字は「人」に「ドルマーク」ぞ、金欲に塗（まみ）れてもなほ悟れの謂ひ
想像のものとは言へど「龍（りゅう）」なるもの「三停九似」をもちて描けと
詐欺などの悪事にいつも思うのはそんな知恵があるのなら良い仕事も出来るであろうにと
たまさかに路上を歩む鶺鴒ありいづくより来るのか近くに水場なし
初雪だ！樹木や家並が一変し寝ぼけまなこをパチクリせしむ
皆好きなパンダは中国では「熊猫」と。なるほどこの文字では我らは馴染めぬ
ドラマ化とふ慮外の虚構に戦国の武将たちいかに嘆きをらむや
年賀状が急に来なくなる老友ごと病（やまい）か死去かと暗い気分に
期限付き停戦成立と大見出し。パレスチナ人すでに死者五万なり
絶大なる権力を持つ筈の大統領がつぎつぎと被告になる不思議な国あり
夕曇り焼けざる西に真向かひて唱ふるは意味不明の呻吟なりき
“大寒”とは名ばかりの天気を喜べど温暖化が冬にまで及ぶかと思ふと
黐（もち）の木の枝葉の茂みのひとところ不意に揺れ出づ無風と思ふに
例により婦唱夫随に訪ねしは古窯あり古墳ある旧岐阜大の近く
小型機を地上操作で月面に定点着陸させしは偉業では？
なぜだろう“小鳥の餌”と記された穀粒をスズメら食べようとせぬ
近きゆゑ建設過程を見てゐたるビル竣（な）り今は立派な景なす
撮影術でこんなにも変るかと感心する或る女優の二つの写真を観つつ
ふと思う、時代劇演じる俳優らはもしその時代に生きていたら劇そのままかも
胸乳（むなぢ）もて自己主張する女人ら観て「昔は隠したものを」とある老女（おい）つぶやく
胸乳（むなぢ）もて自己主張する女人ら観て「昔は隠したものを」とある老女（おい）つぶやく
