2024年4月5日 / 最終更新日時 : 2024年4月5日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2024年3月の短歌」 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。今回から使っているプラグインのデザイン変更のせいか最初に表示される画面が今までと異なりますが画面右側(スマホ等では上部)のXのアイコンをクリックなさると今までと同じスライドショーで見ていただける表示になります。(画面説明図を開く) わが国の宇宙技術がやうやくに月の面(おもて)に探査機を置きぬ言ひてみて‘センテネリアン’こころよし。すこやかな人は皆そを目指す思へらく大宇宙に在りて人間の意志などとふものはあまりに小さし気付かずに近くを通り過ぎたるらし激しき羽音たて鵯(ひよ)飛び立ちぬしつとりと春雨ふりて新築の瓦屋根をば黒々と濡らす人間がオーケストレーションに目覚めし頃のクラシックにあらためて酔ひ痴れてをり道の端(みちのは)の小草(をぐさ)さへ日の影つくりをり何にもまさる存在の証(あかし)一羽ごと懸命に生きゐるスズメなり寒さに身をばいつぱいに脹らませて窓開けて吹き込む朝の風つよし冷たくはあれど春の風なりビッグバンも一説にすぎずこの宇宙の成り立ちなどは人智の外(ほか)なり三月十日、遠山に冠雪あることの珍しく空は晴れて絶景なりガス会社の白き塔見え日の出どきは朱に染まりゐて燃ゆるがごとし群馬駈くる映像見つつ想ひをり宮柊二師の「馬の蹄」の短歌(うた)を道よぎる白猫(はくみやう)を追ひて苦笑ひ空しきことを他人(ひと)も我もすドラマなれどその主人公と演じゐる俳優の幸せを祈りつつ観るたずねられ答へしあとでグーグルにて確かめてゐる妻を憎めず不思議なりされどほほゑまし屋根にゐる鳥も空ゆくも二羽づつにして空駆くる雲の影迅し東風(こち)ならずなほ冷えしるき北風にのり静寂へ消え入りさうな曲ながれ無数の人影脳裏をよぎる雀らは巧みに葉陰に隠れゐて餌やればどつと出でくるをかし人類の夢のエネルギー源たる核融合炉発電の実現を切に祈るも朝風に葉群そよげりその中に激しく躍るひと葉ありけり地震のない日々かさねきて震度3にあわてる我に妻は「何?」だって異常気象が常態化してそのうちに四季が夏・冬の二季になるとも現代は車社会と言ふなれど小用(せうよう)に自転車はなほ必須なり灯火にてコップの水が影つくる。透明といへど存在するあかしに弥勒菩薩のたなごころに乗る夢を見て安眠の証とひと日明るし四十年余も前の写真に末の娘(こ)が木登りする兄のお尻を押しゐる天変地異は神の御心(みこころ)と祈る知恵が人間にはありて天下太平とうとうと木曽川ながれそに逆らひ幾百万の魚らさかのぼる