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停止せる車群を縫ひて唸りつつパトカー走る救急車走る

きりきりと渦巻き昇る龍の目のギラリと光り世を睥睨す

「コロンブスらが先住民らにもたらしし疫病に倒れしひと数知れずとふ」
「ほぼ素手の先住民らを恣(ほしいまま)に屠(ほふ)り征服せしスペイン軍団」

もこもこの庭木の葉叢(はむら)にぽこぽこと顔を出し入れあまたのスズメ

この世のこと思ふ矢先に裏庭の木に悲しげに椋鳥(むくどり)鳴くも

生あれば死あるとふ世の理(ことはり)を嘆かふべしや嘆かざるべし

宇宙的さびしさなどと言ふなかれ木星やけに輝く宵なり

短歌とふ詩型の未来を問ふ勿れただ只管(ひたすら)に詠むべかりける

昇りくる日にさきはひを覚ゆればそれにてけふも太平ならむ

黄の点に写れる星をいつぱいに拡大すれば赤き火星なりき

寂しさは白昼にこそあるめりとひたすら蒼穹を撮りまくるな

たたら踏む陰の心をまつぶさに人に語らむ衝動を鎖(さ)す

スカートめくれ両脚あらわに女高生ら寒き朝(あした)を自転車登校

しばらくは数減りゐたれどスズメ子らふたたびわんさと餌にむらがる

国民がコロナ・ボケの間(ま)に思慮浅き政治家すすむる軍拡の闇

歴史的仮名遣ひの効果あきらかなり例へば子規の「鶏頭・・」の句に

地蔵堂すぎてしばらく朱塗りなる神の祠(ほこら)がビル脇にある

「究極の癒やしの音楽」聴きながらなるほど心がほどかれてゆく

デンマークに原発なきを例として原発廃止を訴ふる短歌(うた)

葉を落とせば貧弱に立つ花水木これしきのものかとある意味あはれ

童謡に「生きているからみんなともだち」。平和の原点ここにあるなり

太陽は神以上の存在と思ふなり無数の生命(いのち)を生(あ)れしめ育む

「自動車がタイヤを履く」とディーラー言ふ人が靴など履くのを真似てか

声掛くれば易々とフィッシャー・ディスカウを聴かせ呉るる器機に負ひ目を感ず

いつよりか‘裏日本’‘表日本’の語を聞かぬ積雪量は極端に違ふが

制作者の意図せぬ効果もありぬべし映画‘タイタニック’の音楽遍満

流れては消え逝く星のはかなさをかぼそき歌曲を聴きつつ思ふ