2022年11月3日 / 最終更新日時 : 2023年2月3日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2022年10月の短歌 脳髄の襞に溢るる感興ありヒヨドリ・カラス叫び合へれば“心”とは吾が総体にして儚かり霞のごとく吹雪のごとし悩みなき日々にも電柱のてつぺんにてカラスが鳴けばなにがなし不穏アメリカン・ソングは概して軽けれど は哀感ゆたか群がりて多彩に咲ける百日草ガス吐き通る車群にも自若台風は大鵬(たいほう)が起こすとの古説思ふ古人の想像の奔放さ羨(とも)しコロンブスに先立つ鄭和(ていわ)の大航海まぶしや‘明(みん)’とふ王朝おもほゆコロンブスに先立つ鄭和(ていわ)の大航海まぶしや‘明(みん)’とふ王朝おもほゆ雨天一転晴れ渡りたればヒヨドリらさかんに愛を交はしをるなり過去録の並べる書棚をながめつつこれでよしとす まだ先がある朝(あした)より とふ語に勝るほどに全天ま青にて暑くさへある「正す」「質す」「糾す」いずれも「ただす」で意味違う中国人でも「日本語は難しい」ととどろきて車道から地響き、吾が裡の‘情’の琴線は支離滅裂なりなにごとか、夜更けにカラスらまた騒ぐ灯が明るくて眠れないのか「独擅場(どくせんじょう)」を「独壇場(どくだんじょう)」と言い慣れてつい最近まで気付かなかった効く効かないは問題外にておまじないとして飲むサプリメント類CO2のみに気をとられ強力な温暖化効果のメタンを忘れる抜け羽根の路上に落ちゐてあはれなり雀か鳩なり鴉にあらずさらさらとぴちゃぴちゃとまたごうごうと水は流れるその心いかに極微(ごくみ)なる粒子集まり成れる身の命うごめき短歌(うた)を詠むなりめづらしく裏庭の木に四十雀(しじゅうから)飛来し毛虫か捕らへ食べをり秋深まるこの期にはやも虫の音の絶えたる知るは悲しかりかり素粒子論と‘TAO(たお)’など東洋思想との類似を説ける物理学者あり朝の陽浴び数羽のカラスが花水木の実にたかりゐしが人見て飛散すおほかたは白雲(しらくも)覆ふひるどきを西の山ぎは海否空あり修飾語を後ろに置くなる英語など 思考過程にも東西の差異?