2022年4月3日 / 最終更新日時 : 2022年4月3日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2022年3月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 思へらく歴史小説の罪なること読者は記述がすべて真と思ひ勝ち大敵は塩分摂取過多にして高血圧・各種発作・短命の因音声にて 聴き思へるは王朝のごとき平和の尊さ「たとへわれ千年生きやうとも太陽の寿命に比ぶれば一瞬にも満たぬ」 「その寿命二ヶ月に満たぬ動物あり星に比ぶれば人と差はなし」いふなれば暖気と寒気のせめぎ合ひ冬から春へ大気うごめく新しき用語が生(あ)るるは新たなる波起こることかたとへばZ世代英雄と紙一重なり幕末の志士たちはみな「テロリスト」との説鏡見て身を正すごと賢人は歴史を鏡に行為をつつしむ真直ぐなる散歩道横切る黒猫のきのふは右よりけふ左より2050年には海は魚よりゴミの方が多くなるとふ真面目な予測サウジアラビアは絶対王政しかれどもアメリカはそれを非とせざる なぜ‘生’の側からは見えて‘死’の側からは見えない。これを非対称の公理という忘れざる五歳のときの疎開行、不発弾の臭ひいまも鮮明姿こそ見えねいくたの雀たち木犀の葉叢にまぎれて騒ぐ般若心経を毎朝浄書するといふ短歌(うた)あり我は走り書きするに「“平和”求め?人類は常に戦(いくさ)なすそれが業(ごふ)であり宿命なるらむ」 「人類は常に戦(いくさ)をなしてきぬそれが常態と得心せむか」美しき音楽に陶酔、また悲しむ。そを創る人間が殺し合ひもなすと世話などは一切せぬにベランダの片隅に黄水仙この春も咲く家前の花水木には数知れぬ花芽が日毎ふくらみゆくも‘善’も‘悪’も相対的ゆゑ‘悪’なくば‘善’もまたなし 苦き思ひに何ごとか隣家の犬が吠えている脅しにもならぬ可愛い声で国ごとに適した政治体制あるだろう非民主だからと敵視するは愚いつ何処で何が起ころうと坦々と進みゆく‘時’こそ普遍の神なれ響きよき量子コンピュータとふ語の魔力が現実のものとなる日が待たるるおほぜいの短歌(うた)の集成には亡妻より亡夫を詠みしがはるかに多しほとほとに野生を知りぬ餌やれど我をるかぎり集はぬ雀ら遠国の戦争の報道の危ふさはとくに戦況に関して際立つ