記憶

記憶

なにゆゑか記憶に濃淡しるくして高校生活がすつぽりと抜く

かへりみて大学時代の記憶など濃霧にかすむ須弥山(しゅみせん)のごとし

青春は一生(ひとよ)の華と言ふめれどわが青春の記憶は淡し

前線にて命のやりとり且つは飢餓に怯えつつ消えし青春いくつ