はなびら
そよ風に、無風のときさへためらはず花ちり急ぐ日向日陰に
散りかかるはなびらの中を歩みゆく後ろ姿は妻にぞありける
散りて舞ひ舞ひては渦まく花片(はなびら)のひとつひとつが描く疑問符
死の灰もかく降りたりけん無尽数(むじんず)のはなびら空を乱れて流る
散りやまずはなびらに乗りはなびらがかたまりて堰く昏き川面を
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梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。