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十一月十三日

娘の結婚ほか 脅威的発展つづく中国の国土は確かな踏みごたへあり 女ひとり異国に恋を育みて今日廈門市(あもいし)で結ばれにけり 娘(こ)の夫(つま)は劉を姓とし石材を商ふ青年実業家なり 美しき若き女性がウェディングドレスにさらに輝くばかり 中国の男を夫(つま)とししなやかに寄り添ひ微塵も不安を見せぬ 寄り添うて愛を振り撒く様見れば不安のしこり徐々に融けゆく 劉君の母は民族衣装着て華奢(きゃしゃ)なが […]

十一月七日

低空を飛ぶジェット機の轟音はとても脳内知覚と思へぬ ジェット機の青空つん裂く爆音は音と言ふより物塊である 刈り取られ喪失感濃き田園に柿の畑が赤さ増しつつ

「隣り合ふ組ごと目には見えぬ壁立ててレストランに幾多の世界」(梧桐) 隣り合うテーブル同士、お互いに声は筒抜けなのに、相手グループのことには無頓着。このことにふと気づいて、ちょっと妙な気分になった。

十一月二日

秋空を斜めに切りてツバメ去る未練、感傷あるべくもなし 借り物のテントで多くの店が出て〈ヴェトナム料理〉の看板も見ゆ

「錆にほふ鉄骨ビルの片隅にこほろぎ鳴けり 息ひそめ聴く」(梧桐)

青鷺(トップページの歌)

鯉獲りて二羽目飛び立つ大鷺の青き翼が闇にゆらめく 短歌の解釈は読者に委ねられています。あえて注釈すれば、このごろ毎晩構内の池に食を求めてか青鷺がよく来ているのです。大抵一羽ですが、この晩は二羽居て、池から一羽去ったあともう一羽、それを追うように飛び立った、ちょうどその場面に居合わせたわけです。番(つがい)かと思われました。白鷺と比べて、青鷺は大きい。その大きな翼が闇に羽ばたく様を、頭上間近に見るこ […]

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