本町ほか
- 2010.04.16
子供の日ちかづき本町に飾らるる鯉らは年々汚れて衰ふ みづみづしき花花溢るる花屋さん本町の角にありて明るし 本町のはづれに今日もふくよかな芳香おこして茶を煎る店あり 金銭や色情にからみ命を奪(と)る人の業(ごふ)つまりどろどろの闇 大いなる火山の噴火が万を超す航空機便をキャンセルさせしと
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
子供の日ちかづき本町に飾らるる鯉らは年々汚れて衰ふ みづみづしき花花溢るる花屋さん本町の角にありて明るし 本町のはづれに今日もふくよかな芳香おこして茶を煎る店あり 金銭や色情にからみ命を奪(と)る人の業(ごふ)つまりどろどろの闇 大いなる火山の噴火が万を超す航空機便をキャンセルさせしと
胃より気を吐きて発音なす術を声失ひし少女が自得す
タリバーンによる韓国人人質事件 タリバーンによる人質事件が無事に済むと思へぬ現実の厳しさ悲し 人道的ボランティア活動に殉ずるとの覚悟をもちてアフガンへ行きしや 人道の通じぬ場所にて純粋なる人道的使命感の意味問はれゐる 案の定韓国内にも自己責任問ふ声あがる あはれ人質 人質に若き女性の多きこと悲惨きはまる結末匂はす 目には目を、人質には人質をとの憎しみの連鎖を断ち切る智慧なきもの 心配のすべてが杞 […]
現代版島原の乱は憂鬱なり神学生らの立て籠もり事件 わが思惟の範囲を超ゆる世界にて荒蕪たるかな狂信モスレム 立て籠もる神学生らへ軍隊を突入させて死者の山つくる ——— 自殺した大臣の跡を継いだ人がもう銭金(ぜにかね)で責められている (新仮名)
電波といふ無形のものがわが愛を運びくれしを感謝す 妻よ ーーー 茫洋たる落合監督率ゐるがよろし中日の快進撃つづく イチローが凡打するたび溜息をもらすはいかなる人種なるらむ ーーー 世に平和もたらすものは地球をば攻撃せむとふ宇宙人のみか (宇宙人が存在して地球を攻撃すれば、地球人は一致団結するであろうと・・?) ーーー 一家四人殺して放火し逐電しぬ それでも悪人正機説なのか 十二歳の少女に生命(いの […]
隣り家(や)で犬のタロウが吠えゐるは涼しき虫の音(ね)を妬むらし 台風18号、札幌でも風速50m/秒の超える強風が・・・: 北大のシンボルたるべきポプラ並木四割が台風に倒されしとふ
中学校同級生有志会のバス旅行: 雲走る木曾山中をバスで行き水墨世界に酔ふ心地せる 妻篭(つまご)より深く入り来てたたなづく中央アルプスにしまく雨霧 ーーー 続けざま大地震(おほなゐ)起こりあらためて思ふ棚など固定せねばと 地震(なゐ)の夜の明くれば大型台風のまた襲はむとす 何かがおかしい・・ ーーー 再び学校占拠テロ事件: 児ら含み死者五百さへ超えむとふ アラーの神の食欲貪婪
身のうちに夏の激しき余熱ありそを冷やしつつ秋気急速 鈴虫に聴き入る耳をつん裂きてテロの修羅場の放映始まる
オリンピック狂騒曲に酔ふ国に大型台風しづかに近づく 夕べ見し楕円の月を夜の更けの闇奪ひしよ じわりと嵐 日日(にちにち)のこの平穏に冷水を浴びせて旅客機爆破テロ二つ
(<衝撃>のつづき) 「街なかに<愛>売るるころあの少女が胸処(むなど)深くですすり泣くなり」 「少女言う『直接会って謝りたい』胸は凍るが泣かせるセリフだ」 「『出来るなら平凡な一生過ごしたい』くだんの少女の切ない一語」 (第一首で、<愛>は空前のベストセラー小説<地球の中心で、愛を叫ぶ>、またその映画化。)