朝焼け雲
- 2020.11.28
朝焼けに雲の縁辺赤々と炎(も)えて市街を焼き尽くすかと
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
朝焼けに雲の縁辺赤々と炎(も)えて市街を焼き尽くすかと
般若心経を文字なさぬ文字にて走り書きし目に見えぬものに叱られてをり
いづくより連続高音聞こゆるや そは耳鳴りとながく気付か
かすかにも朝焼けしける千切れ雲とほき家並(やなみ)の上を左方へ
西方に浮く朝の雲ゆつくりと流れて虹の断片を生む
剪定を今日こそせねばと思ひつつ天候悪化が怠惰を許す
「おさんどん」は厨の女子(をなご)のことなれど「お三度ん」とふは誤りなりき (正しくは「お爨どん」)
人生の“起承転結”ついに“結”、「有終の美を」などと人は言うけど
厨辺(くりやべ)に林檎の香りただよひて白秋短歌をふと想ひ出づ
おほかたの葉は落ちたりし花水木 朝の陽を透き寂しげに立つ