記憶
- 2011.02.16
なにゆゑか記憶に濃淡しるくして高校生活がすつぽりと抜く かへりみて大学時代の記憶など濃霧にかすむ須弥山(しゅみせん)のごとし 青春は一生(ひとよ)の華と言ふめれどわが青春の記憶は淡し 前線にて命のやりとり且つは飢餓に怯えつつ消えし青春いくつ
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
なにゆゑか記憶に濃淡しるくして高校生活がすつぽりと抜く かへりみて大学時代の記憶など濃霧にかすむ須弥山(しゅみせん)のごとし 青春は一生(ひとよ)の華と言ふめれどわが青春の記憶は淡し 前線にて命のやりとり且つは飢餓に怯えつつ消えし青春いくつ
南面の雪疾うに消え北側にしぶとく残り固く凍れる 凍りつき雪が歩道に残りれるを隣のご夫人ガリガリと掻く
前世があり現世がありて来世がある。つまり現世は来世の前世なり <想起説>に因みて: この今の意識が前世の<想起>ならば死したるのちは今を想ふらん ——————————– 良き短歌(うた)を詠み得しのみに今日ひと日は大仕事なしし気分なり ああ
とある朝「ああこれは春の風だ」とぽつり。窓の隙間より頬を吹かれて 冠雪の伊吹山(いぶき)の山塊光るなり意外にするどき起伏を見せて —————————— 何もしない外交のツケでロシア領に固定化していく北方四島 (新仮名) 竹島や尖閣などに気を取られ大きな北方四島失うか (新仮名)
そもそもは無かりし<命>がこの星に生まれし時よりかなしみも生(あ)る 幾重(いくへ)もの奇蹟の果(はて)に生(しゃう)じしゆゑ消ゆるが定め <命>かなしも <命>とは偶然の産物それゆゑに繊細脆弱いとほしむべし いづれ尽くる<命>であれば過ぎてゆく<時>をつぶさに味はひ尽くさむ ————————̵ […]
節分と旧の元日重なりて日差も春なりめでたからずや 遠き地に民衆目覚めて立上がる世の不条理を醇化なすべく 思ひをり屋根より落ち来し雪塊に埋まりし媼の末期の苦痛を しばしばも物忘れして疑ふは海馬(ひっぽきゃむぱす)に走るクラック 海馬(ひっぽきゃむぱす)=hippocampus、かいば。脳内の記憶を司る領域。
昇りくる鈍色にしていびつなる月に映るは不穏の国情 日本が育てし日本の横綱なり白鵬連続四場所全勝 日本が育てし大リーガー・イチローの十年連続二百安打を嘉す
おほかたはくれなゐなれど点景に白の混じるがよろし曼珠沙華
霊気にも陽(やう)と陰(いん)あり精神と肉体統ぶる魂(こん)と魄(はく)これ 希望か魔手か: 何ゆゑにiPS細胞が出来るのか不明とふことの危ふさを思へ 木星接近: うろこ雲の隙(ひま)に覗くは月のみにあらで木星も鋭く光る 自(し)が背中見えざる歯痒さ。目に追へる前行く他人(ひと)に深き翳ありて
光明か破滅か量子コンピューター 速度一気に百万倍とぞ いくつまで続くや白鵬の連勝は。人らは今日もはらはらどきどき