言葉の限界
- 2015.01.05
人間は言葉を使ひ思考すと言ふなれどひらめきなど言葉を介さぬ さまざまに脳を飛び交ふ電磁波は言葉を介さぬ思考も示す さまざまに脳を飛び交ふ電磁波は言葉を介さぬ思考も示す
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
人間は言葉を使ひ思考すと言ふなれどひらめきなど言葉を介さぬ さまざまに脳を飛び交ふ電磁波は言葉を介さぬ思考も示す さまざまに脳を飛び交ふ電磁波は言葉を介さぬ思考も示す
人間が言葉を得しゆゑに弱化せし万象の気色を直感する能 なべてのこと文字にて伝へ得るといふ錯覚は文字を獲得せしより
呆と聞くラジオが「空(くう)」とは動詞にて「変化し無に帰す」なりと説くなり プランターのシロタエギクに花水木の朱実二、三個こぼれてゐたり
屍解(しかい)とか「うなかぶす(項傾す)」など知らざりき。ほかに無数の言葉を知らず
金木犀の新葉が緑(あを)く照り映ゆる生命誕生の新説を聴くとき 優游か悠揚かなどはどうでもよく迫らずの態(てい)にわれ生きゆかん 妻と観し吉野の桜十日経ても想へば心のざわつき始む
国名の隋、会社名の鐵: 「随」を「隋」とし「鉄」を「鐵」と書くにはそれなりの理由(わけ)ありてこそ 三千円の絵がゴーギャン作と分かったとたん十五億円となる ご冗談でしょう (新仮名)
字のごとく「崇(あが)む」と「祟る」は紙一重、古事記は「崇」を「祟」とし使ふ 払暁の東の空に紅色のすぢを引きつつジェット機が航く あらためて隣国との深き縁思ふ韓流ドラマに<乙巳(いつし)の変>観て
「甦る」は「黄泉返る」にて軍こそ知れ平坂(ひらさか)越ゆればたれも戻らぬ
「哀れ」と「衰え」横棒一本でこの違い、短歌も一字で佳くも悪くも (新仮名) 痛快ならん、名古屋⇔東京を40分で結ぶリニア新幹線に乗らば
詮索は穿鑿の和製語か否かをせんさくしても詮無いことよ 衰退の繊維の街が年に一度七夕まつりに沸き立つ聞こゆ