生きる
- 2011.06.04
湿潤の梅雨の晴れ間の青空を覆ひて百花百色の光(かげ) 生きるとは<時>を刻んで味わうこと さりさりパリパリつるつるドロドロ (新仮名)
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
湿潤の梅雨の晴れ間の青空を覆ひて百花百色の光(かげ) 生きるとは<時>を刻んで味わうこと さりさりパリパリつるつるドロドロ (新仮名)
天より魂(こん)地より魄(はく)を人は享(う)け死すれば天と地に還るとぞ
夜の闇に表面(おもて)なけれど奥底を穿てばあらん光の棲処(すみか)
無常観は古代ギリシャでPanta-rheiと既に明確に述べられてをり (ヘラクレイトス) 渇きたる頭蓋つらぬき蒼天の果へと消えゆく 風鈴の音は
生きて在るのみに泌み出(づ)るかなしみも神が気紛れに仕組みしものか 殺(あや)め合ふが人間の性(さが)と決めつけて軍なき世界は<理想>と言ひ捨つ
姑息なる科学の危さ思ひ知る天動説にわれら生きゐて
いかやうに為せど思へどうろうろと有漏路無漏路(うろぢむろぢ)をさまよふのみか 身業(しんごふ)も口業(くごふ)も意業(いごふ)も悪ならねど無為徒食ならば虚仮(こけ)に等しく
前世があり現世がありて来世がある。つまり現世は来世の前世なり <想起説>に因みて: この今の意識が前世の<想起>ならば死したるのちは今を想ふらん ——————————– 良き短歌(うた)を詠み得しのみに今日ひと日は大仕事なしし気分なり ああ
そもそもは無かりし<命>がこの星に生まれし時よりかなしみも生(あ)る 幾重(いくへ)もの奇蹟の果(はて)に生(しゃう)じしゆゑ消ゆるが定め <命>かなしも <命>とは偶然の産物それゆゑに繊細脆弱いとほしむべし いづれ尽くる<命>であれば過ぎてゆく<時>をつぶさに味はひ尽くさむ ————————̵ […]
mortalとimmortalとの狭間にて起ちては眠り眠りては起つ 雲流れ不意に消さるる星星は混沌の国の失意と言ふべく