2008年4月19日
- 2008.04.19
街はづれの建造物は人々の肉声を殺(そ)ぎ春昼深閑 うち並ぶ住宅群に人声は圧殺せられ不気味に静か さ緑の欅若葉がなびきつつ天の蒼さをひたすらに掃く さ緑の欅若葉がなびきつつ天の蒼さをひたすらに掃く
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
街はづれの建造物は人々の肉声を殺(そ)ぎ春昼深閑 うち並ぶ住宅群に人声は圧殺せられ不気味に静か さ緑の欅若葉がなびきつつ天の蒼さをひたすらに掃く さ緑の欅若葉がなびきつつ天の蒼さをひたすらに掃く
雨に弱き芝桜かな咲き初めし花水木さへ萎れてあはれ 環境汚染進めて今の繁栄ありと知るゆゑ汚染を止めかねてゐる アメリカの環境対策の鈍きこと他の国々の呆るるがほど 温暖化は緩慢なれど原水爆は一瞬にして汚染す永久(とは)に 最大の核保有国が環境に関心薄き道理は自明
白木蓮(はくれん)の大樹がさながら一塊の白炎と化し今が満開 満開の白木蓮をさまざまの角度と距離にて撮れど撮り切れず 門に咲く白木蓮を撮らむとし周りをうろつき怪しまれたり ——– まれに見る夢に色あり香りあり地平線まで春の花々 白赤青黄に紫に緑など色と香きそふ野の花の夢
路地曲がり出会ひ頭に紅梅花おびやかすごとめらめらと炎(も)ゆ 白梅の花より花へ敏速に移るメジロを目に追ひて疲る をちに紅こちに白梅観し記憶いつしか重なり一景となる
夏の甲子園決勝(佐賀北vs広陵)、8回裏の大逆転で信じられない結末・・・ 野球には心理的要素の大なること奇跡の逆転優勝に思ふ 間際までワンサイドゲームが奇跡的満塁弾でひっくりかえる (口語新仮名) 公立高校が優勝すること自体が非常にまれ・・・ 県立が私立に劇的逆転にて勝ちたり夏の甲子園大会 ——— 葉月下旬に奇跡か花をあかあかと夜空に掲ぐる夾竹桃あり 闇空にゆら […]
群がれる鳩らで高架の裏側の賑やかにして雛育てゐん 高架裏に張らるる網に鳩たちの騒ぐ声たつ雛らも混じる 近付けばいよいよ騒ぐ親鳩ら集団飼育の現場なるべし 惹かれても鳩の世界は不可知なり暗き場所にて懸命に子育て 紅色の花溢れゐしホウキモモ梅雨には多(さは)に緑(あを)き実のつく
神域の蛍を素手にてとらへたる妻の双掌(もろて)の洞(ほら)の明滅 (再掲) 妻が掌(て)をひらけば蛍火とびたちて闇に消ゆるをム-ビ-に撮る 宗教と美術は異質されど世の美術史かざる仏像仏画 合歓の木に不思議さなけれどその花の紅刷毛に似るさまはおもしろ
襲ひくる雷雲を背にタチアオイ紅あざやかにをののき初めつ 幾本のタチアオイ群れ紅花を連ねて共に風雨になびく
ウオ-キング兼ね妻と来ぬ 性海寺(しやうかいじ)の<あじさいまつり>の幟に惹かれ <撮影禁止>とあれど・・・ 阿弥陀仏まもり四天王ら直立する厳しきさまをこっそりと撮る 丘おほふ紫陽花は花の若くして色も容姿も千差万別 ————— 次世代を残すためのみの生(せい)もあり燕がせっせと雛に餌(ゑ)運ぶ ———& […]
老桜(ろうあう)が根方ゆあをあをと新葉を出だし復活をねごうてをるやも すずめ鳩カラスら集ふ近寄れば先ずカラス逃げ雀、鳩逃ぐ 両岸の葉桜並木が照り翳りする日に緑の万華鏡なす