紅梅、山茶花
- 2011.02.27
お隣の窓下にして盆栽のやうなる梅が濃き紅に咲く いと狭き庭の隅にて山茶花の花が真紅(しんく)にあまたひらきぬ
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
お隣の窓下にして盆栽のやうなる梅が濃き紅に咲く いと狭き庭の隅にて山茶花の花が真紅(しんく)にあまたひらきぬ
おほかたはくれなゐなれど点景に白の混じるがよろし曼珠沙華
雲は夜意外に白くあざやかにてビルに触れんほど間近に浮かぶ 徐々に雲西より迫り果は闇 反基地闘争の火薬の匂ひす 横たはる鴉の骸を指さすに人言ふ「やつらはどんどん死ね」と 遅れ梅雨に色褪せてゐし紫陽花のやうやく雨を浴びてかがやく アルストロメリアとその名はゆかしくていつしか巷に花あふれたる
眺むればレンズのやうな雲のした赤き電車が音なくすべる 公園にナンジャモンジャの花も散り子を連れ犬連れママらが集ふ
なぜだろう牛・豚罹り馬・人は大丈夫という口蹄疫は (新仮名) ジキタリス紫蘭などなど玄関の脇に咲かせて妻ご満悦
一つより年々増えて十(とを)を超す菖蒲の花が紫を刷く —————————————— 気温のごと乱高下する株価なり金融支配の社会の危ふさ 基地ありて米兵犯罪のむごくかつ多きを知れば憎まざらめや <抑止力>は<脅し力>にて隣国を見下し武 […]
思ふなく仰げば日光(ひかげ)に葉脈の走るも透けてさ緑の燦
思ふなく仰げば日光(ひかげ)に葉脈の走るも透けてさ緑の燦
そよ風に、無風のときさへためらはず花ちり急ぐ日向日陰に 散りかかるはなびらの中を歩みゆく後ろ姿は妻にぞありける 散りて舞ひ舞ひては渦まく花片(はなびら)のひとつひとつが描く疑問符 死の灰もかく降りたりけん無尽数(むじんず)のはなびら空を乱れて流る 散りやまずはなびらに乗りはなびらがかたまりて堰く昏き川面を
初花より一週間にて満開と聞くに二分咲き 花冷え長引く 初花より一週間にて満開と聞くに二分咲き 花冷え長引く ちらほらと咲く並木路を妻と行くに鳥のしわざか五弁花ちりぼふ 基地はもう要らぬとあっさり言えばよい。苦悩に顔がゆがむ首相らよ