紋白蝶
- 2009.09.03
迷ひしやトンネルの中に紋白蝶ひらひらふらふら妖艶に舞ふ 横断をせんと轢かれし蛇(くちなは)の頭は潰れ蝿ら群がる 翼もつ君でも車に轢かるるか路上に鳩の骸(むくろ)散らばる 自民支配の五十年体制が総崩れ 政権交代-日本に幸あれ
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
迷ひしやトンネルの中に紋白蝶ひらひらふらふら妖艶に舞ふ 横断をせんと轢かれし蛇(くちなは)の頭は潰れ蝿ら群がる 翼もつ君でも車に轢かるるか路上に鳩の骸(むくろ)散らばる 自民支配の五十年体制が総崩れ 政権交代-日本に幸あれ
ビルの間をさ奔る風の涼しさに身をゆだねつつ過去未来なし 聳え建つビルの狭間を奔る風ガラス色してこの身つらぬく 過去のいついづこに何を忘れ来て今の自分の在るを悔やむや 自分とは自然の部分の謂ひと説く法師に遇はばいかに涼しき
街角にてケータイで話すご婦人が虚空に向かひ幾度もお辞儀す
奇妙なり アフガン襲へる米軍は正規兵より傭兵多しと 銃乱射事件多発のアメリカは本当に君らが憧るる国か 想像を絶する軍事費消耗しアメリカは次第に衰へゆかん 見えぬ敵に怯え小国を爆撃しアメリカは徐々に自壊してをり 韓国と北朝鮮の統一を他国のすべては支援し見守れ 西に浮く太陽(ひ)に真向かひてたたずめば奈落の影がふと立ち上がる
ちらちらと宙に舞ふなり上になり下になりして揚羽のつがひが 図書館は学習室? 夏休みの高校生らが図書館の閲覧室を占めゐて弾かる
ゆらりと立つ向日葵ありてその花の太陽(ひ)にそっぽ向くは何事ならん 南京櫨剪定さて現れし鵯(ひよ)の巣に親鳥(おや)が餌を咥へ来る
育つほど青深めゆく稲の海に台風の余波の風波(かざなみ)あらし 台風の余波の強風がうねりつつ渦をともなひ青田を荒らす
本気で言っているの? アメリカに向かうミサイルを撃ち落とす?その前に日本がやられているよ アメリカがわが日本を守るって?あの功利的国家が無償で? 学童らの色とりどりの傘がゆく 核の傘とふ紛ひ物捨てよう 独立して軍事的中立を目指すのが日本の生き得る唯一の道ぞ 不況ゆゑ北の脅威を誇大化し武器輸出解禁を画策する悪(わる) ほくそ笑み開き直りて謝らぬ投下国なり 原爆忌今日 北鮮の核実験は批難してひそかに続 […]
物陰に時計草ひそと咲く色はまれなるピンク 時刻を飾る 桔梗花冴えし紫ならべたり白きも二、三ありてさやけし 年収が30万円未満なる貧者が世界で40億人 アメリカでは1パーセントの人たちが富の2割を抱え込むとぞ 駅の窓あかあかと染むる落日を背に群集の影がうごめく 常なれど何ごとであれ詠み尽くすこと叶はずして歯がゆさ残る
湧き出でて群集は七夕垂(たなばたしで)さやぐアーケード街を埋め尽くすなり 集ひきて七夕祭の人波を縫ひて浴衣の少女らおよぐ ミス七夕、ミス織物ら六人を囲みアマチュア写真家ら夢中