旅行(ドライブ)詠

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ひさびさの海

  • 2013.09.27

久々に海を見に来て鬱積する暗き想ひを放出しにけり 対岸にジェットコースターや観覧車海に浮かぶごと陽を浴び揺るる 巨(おほ)いなるタンカーひとつ水平線にありて海鳥ここだも騒ぐ 四日市コンビナートも遙かにて巨大プラントも小さく聳ゆ はてしなき外洋に向き撮るものは連れ来し妻のみカシャカシャカシャと

天橋立

  • 2013.06.06

丘に立ち天橋立生き物に喩ふるは止めただ眺めをり たれもかれも光に包まれ生きたしなど思ひつつ天橋立股覗きする いい年してなど言はれさうな恰好にて天橋立股覗き 妻も 成りし因はともかくとして長き砂洲の天橋立に老松多し 歩ききりまたリフトにて丘にあがり眺望なほ良き天橋立

いなべ梅園ー2

  • 2013.03.28

いなべ梅園-2: くぐりゆく嬉しき梅花のさまざまに色香のかげりは妻を染めつつ 丘に立ち俯瞰をなすにひろびろと梅園は花色のけぶらひてあり ほの曇る日の梅園は幸うすき女(をみな)が悲しみにむせぶとも見ゆ 俯瞰なす広き梅園を掃過する日筋(ひすぢ)に百花のたまゆら鮮(あたら)し

いなべ梅園

  • 2013.03.27

いなべ梅園: 思ふことなき春の日に梅園を妻ともとほり色と香にひたる 梅の花の白・紅・ピンクに連翹の黄がまじり園は桃源郷なり 梅園に色彩ただよひ間を措きて雲裂き覗く空が青添ふ

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