朝の三日月
- 2020.12.25
かつて気付くことなかりけりビル上方消ぬがに浮かぶ朝の三日月
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
かつて気付くことなかりけりビル上方消ぬがに浮かぶ朝の三日月
黒さすら混じりて濃(こゆ)き紺碧の空の深処(ふかど)を凝視(みつ)めゐて疲る
なぜだらう: 晴天は一様な青と思ふなかれ真上から地平へとその青薄まる
雲に惹かれデジカメに永く撮りこしがその無限変化に撮りきる能はず
純白の長楕円形なる雲ならぶ縁ぼやけゐるは消えゆく兆し
朝焼けに雲の縁辺赤々と炎(も)えて市街を焼き尽くすかと
かすかにも朝焼けしける千切れ雲とほき家並(やなみ)の上を左方へ
西方に浮く朝の雲ゆつくりと流れて虹の断片を生む
月の下方に赤くかがやくは火星ならむその近さゆゑにめづらしと観つ
ハロウィーンの満月は珍しと騒ぐゆゑデジカメに収む ブルームーンを (今晩は、今月二度目の満月で、ブルームーンと呼び、また最小満月)