2008年4月12日
- 2008.04.12
韓国のテレビドラマを見つつ思う赤子の泣き声に国境はない (新仮名)
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
韓国のテレビドラマを見つつ思う赤子の泣き声に国境はない (新仮名)
カラスの声澄みてカ-とは誰(た)が決めし時にはガ-ともギャ-とも聞こゆ 無秩序かつ貪婪の鳥のやさしさに鴉ら整然と夕空に舞ふ ブッシュの失政の跡を継ぐのは誰?・・ 尻拭い大統領とは言いますまい黒人白人のいずれが継ごうと (新仮名)
心停止のあともしばらく伸ぶることなど思ひつつ爪を剪るなり (旧仮名) 一生で人はなんかい切るのだろうなど考えつつ爪をきりゆく (新仮名)
現代版島原の乱は憂鬱なり神学生らの立て籠もり事件 わが思惟の範囲を超ゆる世界にて荒蕪たるかな狂信モスレム 立て籠もる神学生らへ軍隊を突入させて死者の山つくる ——— 自殺した大臣の跡を継いだ人がもう銭金(ぜにかね)で責められている (新仮名)
高きほど風走るらし上層の雲が下層の雲を追ひ越す 空籠めて雲がうごめき回りゐて穴より一瞬漏れ陽ありけり 白き筋引き伸ばしつつジェット機の夕焼け雲へ墜ちゆくところ 木曽川が分かれて並流するところ妻と歩みて大河を二度越ゆ 二月半ば河原歩めば雲雀らが枯れ草叢にて遊べるに遇ふ 田園より住宅地へと近付くに人声聞こえ来 婦人か子供か (新仮名): 核軍縮6割したって人類の滅亡回数が20に減るだけ
出でしなの大満月がパチンコの派手なネオンと重なって無様 (新仮名)
ちいさな小(ち)さな無数の穴が夜空にあき人を隣の宇宙へいざなう (新仮名)
最強との脅し文句を伴ひし台風も逸れ虚脱感あり 延々と台風特番続くからあくびなどして秋晴れを恋う お風呂場で突然湧き出る《ナポリの歌》高校唱歌を腹底より歌う (新仮名)
はじめに天動説ありき・・・?:- 太陽が地球を回ると児童らの4割が言う 理屈ではなく (新仮名) 太陽を地球が回ると言う児童は実感の限界を知るのだろうか (新仮名)
塋域(えいゐき)にひと本立てる鶏頭の頭は血を噴く心臓の形 毎年のことだが偶然か必然か敗戦の日とお盆が重なる」 (新仮名) 殺し合い止めないままに人間らいよいよアテネでオリンピック開く (新仮名)