量子の世界
- 2019.06.21
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量子とふ極微世界に粒子個々の実在はなしと。されど我ら在り 渾然たる無と有の雲が素粒子の本質にして‘物’を構成す .
2000年11月に梧桐学のの短歌ホームページ「ものぐさ」を開設し、2001年10月に「短歌添削BBS」を設置しましたが、そこに投稿させて頂いた梧桐学の短歌を収納しています。スマートフォンからのアクセスの方は画像のリンクではなくメニューアイコンを開いて各ページへ移動してください。
量子とふ極微世界に粒子個々の実在はなしと。されど我ら在り 渾然たる無と有の雲が素粒子の本質にして‘物’を構成す .
絶ゆるなく水は波立つ世を統ぶるダイナミズムの象徴として
「ほしいままに春の嵐が掻き乱す雲は生命(いのち)を得たるごとしも
赫赫と初日(はつひ)が昇る千年の世界平和の夢を湛へて
寒風に雲払われて何もない此の蒼穹の心が欲しい
いづくより寄り来るものか十羽ほどの雀ら餌を空にして去る ささやかな事にて足れり渇きたる人心を癒す小鳥らの声
軍備ある限り戦争は無くならぬ。亀の親子すら知らむことなれど
遙かなる御嶽山の雪嶺にいまだ白煙の立つを撮りたり
先とがる固き蕾を宙に立て辛夷はしづかに時を待ちをり
傾かぬ那智滝を前に「戦争」が死語になる日を夢見てゐたり 那智滝のとどろきの中へ世の未来に兆す不安は消えてなくなれ 陶然と那智滝ながめ「戦争」が死語となる日を夢見てゐたり