白蓮の短歌

白蓮の短歌

白蓮歌によく「われ」と言ふも嫌味なし無人称化してゐるゆゑと思へり

白蓮歌によく「われ」と言ふも嫌味なし普遍化されし“われ”なればなり

白蓮歌によく「われ」と言ふも嫌味なし読む人が自分に擬(なぞ)らふるゆゑに

(白蓮歌の例:
 『われはここに神はいづくにましますや星のまたたき寂しき夜なり』

 『わたつ海の沖に火もゆる火の国にわれあり誰そや思はれ人は』

 『そこひなき闇にかがやく星のごとわれの命をわがうちに見つ』)