今日の歌

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東京にて:-

「やたら梅に因める多しと思ひつつ湯島天神境内を歩む」

「大観やら栖鳳の凡作並べたる湯島天神宝物館なり」

「懐かしや湯島天神境内に金太郎飴売る出店のありて」

「学問の神様とは言え<合格甘酒>はちょっとやりすぎじゃありませんか?」

「東風(こち)吹けど起こる梅ヶ香なけれども江戸の庶民の息遣ひ残る」

「境内の一廓にして梅林に窮屈なれど様佳きが並ぶ」

「新劇がお蔦主税の悲恋もの演じし記念とふ梅が植えらる」

「犬連るる西郷どんの銅像の頭に漆黒の鴉がとまる」

「紅葉より黄葉多き公園内風立つたびに虹の滝落つ」

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ニ外交官の死:-

「荒廃の国に死を得て平和なる日本に葬(はぶ)らる せめてもの幸」

「戦さのない国の論理で戦場を論ずる愚だけは避けたいものだ」

「死にながらどうして自分が死ぬのかと訝りながら死ぬ人もいる」

「暴力の前に無能も有能も意味なきことを君の死は語る」

「死を悼み外務省葬行はる悲憤滾(たぎ)てどあはれさ勝る」

「外交官射殺されても自衛隊派遣するのが<遺志>継ぐことか」

「テロ憎む国策がまたテロを生み殺戮スパイラルが加速していく」

「ここでひとつ冷静になりテロの底意じっくり考えましょうよ総理どの」