過去(回想)の助動詞「き」(終止形)

「雨の中友が両手に抱えこし紫陽花の藍朱色のダリア」(アン2006/07/15

こしの使い方間違っていませんか。(T_T)。『過去(回想)の助動詞「き」(終止形)は、一般的には動詞の連用形につきますが(「きし」はその例)、「き」の連体形「し」と已然形「しか」は、カ変動詞「来」には未然形「こ」にも付くのです。「こし」「こしかば」。なお、終止形「き」はカ変動詞「来」には全くつかないですね。』のところを何度も読んではみたのですが。

紫陽花の花ダリアの赤が鮮やかに息づいているようでした

「こし」はこれでいいのですが(ただし「抱へこし」ですが)、ここは第三句で一旦閉じた方がいいようですね。下二句、普通なら「藍の紫陽花朱色のダリア」なのでしょうが、これでは二物の単純な直列で、語の流れが軽過ぎますね。それで「紫陽花の藍朱色のダリア」とされたのでしょう。あるいは「紫陽花の藍ダリアの朱色」でもいいようです。花そのものではなく、花の色を抱え持ってきた、とすることで、変化が出ますね。

添削:
「雨の中友は両手に抱へ来ぬ紫陽花の藍朱色のダリア」(アン)
添削?2:
「雨の中友は両手に抱へ来ぬ紫陽花の藍ダリアの朱色」(アン)