何故歌を詠むか

「エプロンに紙片しのばせメモ書きに歌詠み綴り日々を生なむ」(夏子) 私は毎日エプロンを掛け仕事をしています。ポケットにメモ用紙を入れて仕事中に歌が思い浮かぶと、メモをとりながら日々歌を詠んでいます。日記のような拙い歌ですが、歌を詠むようになり今迄気づかなかった、優しさや喜び小さなことへの思いが深まり...

「残す」は四段活用の動詞

「子の残せし学習ノートの余白には住所録あり亡夫の癖字で」(りこりこ) 昨日、 本棚の隅から子供が小学生だった頃のノートが出てきて白い所が勿体ないと思ったのでしょう、住所録になっていました。 下手な癖字も懐かしくて、しばらく見てしまいました。よろしくお願い致します。                 「...

言いたいことが伝わるように

「中空に紋白蝶は幾重もの羽ばたきとなり耀ひにけり」(むぎぶどう) 目の前の少し高みを紋白蝶が飛んでいました。羽ばたきは日の光を受けて残像となり、美しく輝いて見えました。 美しく詠もうとされている姿勢は分かります。しかし、お作で「幾重もの羽ばたきとなり」は、この歌の作者であるむぎぶどうさんにだけ「羽ば...

本歌取りとは?

「かなかなとかなかなかなとかなかなとかなかな蝉はけふを仕舞ひぬ」(がんてつ) このように纏めて読み返してみましたら、何処かで見たような?読んだような?そこで、 先生!良く耳にする「本歌取り」と「盗作」の違いを教えてください。「本歌取り」が何であるのか、いまひとつ理解できていません。 どうぞ宜しくお願...

類似の言葉に注意

「さらさらと心地よき音のせせらぎに秋雨降りて水音響く」(蛍窓) 家の前にある小川のせせらぎが心を癒してくれます。それも、 秋雨前線の停滞による雷雨によりゴーゴーと音をたてています。 お宅の前に小川が流れているのですか。佳き環境ですね。雷雨でゴーゴーと音立てるのはお困りでしょうが。。。お作ですが、「心...

感動が伝わるように詠む

初めての投稿でしたが、ご添削ありがとうございました。私は、現在、短歌とは何かと非常に迷っている状態です。ご教示いただきたいのですが、感動したことを詠み込まずに、事実や、感情だけを詠んだものは、短歌とは言えないのでしょうか?あおぎり様のもとで、学んでいきたいと思っています。これからも、ご指導よろしくお...

名詞化した言葉

箱根空木咲く山道は新緑に風も光りも潤いを渡す」(宋見) 箱根空木が伊豆の山野を彩り始めました。白い花が散り際には赤くなります。赤は散る寸前の為に、近くで見るとみずみずしさに欠けますが、遠目には紅白咲き乱れてきれいです。五月の山を渡る風は新緑の瑞々しさを含んでいて、潤いを持って私たちの身体をやわらかく...

歌の形以前の問題

「世は移り変はるも雨の降るさまに人の心の沈むは同じ」(むぎぶどう) 世の中は移り変わっていくけれども、 雨の降るさまを見て人の心が沈むのは(世の中が移り変わっても)同じことだ。短歌雑誌に投稿して没書になった作品を、 大幅に改作してみました。 むぐぶどうさんも短歌雑誌などに投稿しているのですか。採用さ...

語順

「羊水に眠れるやうにヴェネツィアの埠頭のよひに波音を聴く」(むぎぶどう) 昨日の先生の推敲歌を素晴らしいと思いましたので、もう一首詠んでみました。過去の体験をベースにしてはおりますが、想像をふくらませた部分もございます。日が暮れてしばらくの時間帯、雄大でありながらも人を包み込むような運河のイメージを...

時制の不一致?

「数日前草を刈る畦に蒲公英は茎伸ばし咲く春の日あびて」(いろは) 草刈りした畦に、2?3日しか経っていないのに、たんぽぽがあちらこちらに咲いています。生命力に驚くと共に、春風に揺れている様子が、楽しそうにみえました。宜しくお願いします。 植物、特に蒲公英(タンポポ)は逞しいですね。雑草一般がそうです...

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